不動産屋の選び方!(購入編)おススメ物件は本当に良い物件!?

不動産

生活していく上で必要な「衣食住」。その中の一つにあたるのが「住」の不動産です。そんな人々の生活にとって切っても切れない不動産を選ぶ際に訪れるのが「不動産屋」です。

最近は少し緩和されていますが、「不動産屋」と聞くと「うさん臭い」「怪しい」など良くないイメージを持たれている方も多いと思います。

では、どのように信頼できる不動産屋を選べば良いのでしょうか?

今回は現役の不動産営業マンの観点から、不動産業界の裏事情を赤裸々に綴ると共に、不動産購入時の不動産屋の選び方を見ていきます。

■ 不動産屋は利益優先!?

不動産屋は会社であったり、個人事業主であったりします。お店の場所を借りていたらその家賃や、従業員の給料などを支払いながら会社の利益を出して行かなければなりません。

これはどんな業界でも共通ですので、お客様の利益が不動産屋の利益という「win-win(ウィンーウィン)」の関係性であれば何も問題はないのですが、専門性の高い業界という事もあり、不動産屋の利益に比重が傾く事があります。

私はそうした業界の傾向が「うさん臭い」「怪しい」に繋がっているのではないかと思います。

□ 不動産購入時の不動産屋の利益は?

では不動産購入時の不動産屋の利益はどのようなものがあるのでしょうか?

【 仲介手数料 】

不動産売買契約の際の諸経費に仲介手数料という項目があります。不動産売買の「売主」と「買主」の間に入り調整・物件調査をする仲介業務に対する手数料で、国土交通省が上限額を定めています。

この仲介手数料は以下の計算によって算出されます。

【不動産売買価格】【仲介手数料】
200万円以下売買価格×5%+消費税
200万円超え400万円以下売買価格×4%+2万円+消費税
400万円超え売買価格×3%+6万円+消費税

ちなみにこの仲介手数料は買主側、売主側双方支払います。

不動産の売買の時に買主側にA社、売主側にB社というように2社不動産屋が仲介に入ることがあります。

買主の仲介業務をしたA社は買主より仲介手数料をもらい、対してB社は売主より仲介手数料をもらうのです。

このような売買取引を業界では「片手」とか「分かれ」とよびます。

また、買主側、売主側両方の仲介業務を1つの不動産屋が行うこともあります。この取引を業界では「両手」とよび、その取引をした不動産屋は単純に「片手」の2倍の利益を得ることが出来ます。

【 売却益(キャピタルゲイン)】

不動産屋の中には物件を買い取り、リフォームなどをして付加価値をつけて「売主」として売り出す事があります。

この場合、不動産屋は売買の当事者となりますので仲介業務は行わず、仲介手数料はもらえません。

この場合不動産屋は利益をのせて売買価格を設定します。その利益額は売買価格の10%~20%程ではないかと思います。

この売却益の方が仲介手数料より利益が大きいように思われますが、売れ残ってしまうと「不良在庫」となり不動産屋の運営資金が滞ったり、想定の売買価格より安くしないと売却ができない場合は利益を削るしかなく中には「赤字」となる事もあります。

ですので、こうした不動産の買取・再販が出来る不動産屋は限られます。

□ 不動産屋のおススメ物件とは!?

不動産屋は利益を優先します。ですので不動産屋のおススメ物件にもその利益が関係しており、下記2パターンの物件は必ずと言ってよい程、おススメ物件に含まれていると思います。

【 両手取引物件 】

不動産屋の利益の一つは「仲介手数料」です。そして不動産屋は売主と買主の両方から 「仲介手数料」 がもらえる両手取引を好みます。

規模の小さい不動産屋の中にはこの「両手取引物件」しか紹介しないなんて事もあるようです・・・

【 自社売主物件 】

不動産屋が買い取り販売をしている、売主となっている物件です。

不動産屋は仲介手数料よりも多い利益をあげれる可能性があります。また、この物件を買い取るさいに運転資金を投入しています。ですので、長く売れ残り「不良在庫」となるのは避けたいと思っています。

■ 不動産屋の選び方基準は?

では不動産購入時に不動産屋はどのような基準で選べば良いのでしょうか?

私なりの基準をお伝えしたいと思います。

①物件の情報量の多さ

不動産業界には宅地建物取引業に基づいて国土交通大臣に指定された「指定流通機構」という組織があり、この組織は不動産取引の適正化・円滑化を目的としています。

そしてこの「指定流通機構」が運営する「REINS(レインズ)」という、不動産業者のみが閲覧できる情報サイト上で売り出しされているほとんどの物件情報を確認することができます。

ですのでお客様の希望条件に応えたいという思いがある不動産業者は、より多くの幅広い物件情報を揃えているはずです。

情報が少ない不動産業者では、両手取引物件か自社取引物件+アルファの物件しか出てこないなんて事もあるかと思います。

②電話対応、訪店時の挨拶

通常どんなジャンルのお店であれ、電話で問い合わせをした際には「お電話有難う御座います。」お店に行った際には「いらっしゃいませ」と挨拶が返ってくるはずです。

不動産屋ではこの挨拶がしっかりと返ってこない事があります・・・。ぶっきらぼうな感じだったり、そもそも挨拶がなかったりなんて事もあったりします。

不動産屋では従業員が数名だけだったりという会社も多く、従業員の教育がしっかりとなされていない事も多いと思われます。

実際に私が不動産業界に入った時に、この「挨拶が明るくはっきりと出来る」という事だけで、他の営業マンとの差別化が図れていました。

全て当てはまるわけでは無いと思いますが、「挨拶がしっかりと出来る事」は従業員の教育がされている事や、その後の対応が丁寧である事につながると思います。

③希望条件ヒアリングの質

不動産は一つとして同じものはありません。

隣同士の土地であっても地形が少し違ったり、陽当たり状況が違ったり、地盤状況が違ったりと同じではないです。

また、お客様の希望条件もその人によって違うと思います。家族構成が違ったり、駅近くの利便性も求める方もいれば、田舎でのんびりと生活したいという方もいると思います。

私は不動産屋の仕事は一つ・一人として同じものはない「不動産」と「お客様」との「縁」をつなぐ事だと思っています。

その為にはお客様の希望条件を事細かに聞く必要があります。

  • 不動産購入の目的
  • 家族構成
  • ライフスタイル
  • 勤務先
  • 希望エリア
  • 年収(ローン利用の場合)
  • 毎月の返済希望額 (ローン利用の場合)
  • 頭金 (ローン利用の場合)
  • etc.

上記以外にもマイホーム購入の場合であればお子様の小学校区とか、例えば収益不動産購入の場合であれば希望利回りなど聞くべき事は挙げればきりがないくらいです。

お客様に合った物件を紹介しようという思いが強ければ強い程、しっかりと希望条件などをヒアリングするはずです。

簡単なヒアリングで物件を紹介してくる不動産屋は、しっかりと向き合ってくれていない可能性があるのでご注意を!!

④デメリットを伝えてくれる

先ほども触れましたが不動産には一つとして同じものはありません。ですのでどんな物件にもメリットとデメリットが存在します。

例えば立地も地形も良い非の打ち所がない土地があったとしても、その分競合が多くなったり、価格が相場より高くなったりといったデメリットがあるのです。

このデメリットをしっかりと伝えてくれるかどうかも不動産屋の選び方基準となります。

不動産屋の「利益を守りたい」という思いや、営業マンの「営業歩合をもらいたい」という思いから目の前の物件成約を優先するケースがあると思います。

その成約を焦るがあまり、デメリットをはぐらかす事につながるのです。

結果的にお客様の信頼を失うことになるので良くないと思うのですが、目の前の利益を優先する不動産屋も目にします。

物件の紹介や案内をうけた際には「この物件のデメリットは何ですか?」と質問をする事をおススメします。

目の前の物件成約しか見えていない不動産屋、営業マンははぐらかしたり、言葉につまる事もあると思います。

しっかりとメリット、デメリット両面を伝えてくれる不動産屋が良いですね。

⑤購入の決断を急かし過ぎない

利益や自分の歩合を求めすぎるばかりに、お客様に購入の決断を急かし過ぎる不動産屋・営業マンがいます。

不動産は大きな買い物です。コンビニに行きお菓子を買うような感覚で購入できるものではありません。しっかりと考えて購入に進むべきだと思います。

その為のアシスタントとして、不動産屋がお客様に合った物件を一つではなく数件紹介し、それぞれのメリット・デメリットを説明して、購入の判断をするための道筋を作っていくべきです。

ですが、購入の決断を急かし過ぎる不動産屋はしっかりと説明をせず、または一つの物件しか紹介せず比較対象もない状態で「この物件買うべきです」などと、決断を急かしてきます。

そんな状況ではしっかりと考えて購入の判断が出来ないと思います。

しかし、「しっかりと考えて」=「時間をかけて」ではありません。

不動産の情報は 「指定流通機構」が運営する「REINS(レインズ)」という、不動産業者のみが閲覧できる情報サイト上に公開されています。

「今紹介されている物件」が同時期に別の不動産屋で別のお客様にご紹介されている事もあります。ですので、あまりにも時間をかけていると購入の判断をした際には、別のお客様で商談が進んでいたなんて事もあり得るのです。

「逃した魚は大きい」ではないですが、購入の決断をしたにも関わらず、別のお客様に取られてしまうと、その物件が良く見えすぎるなど後ろ髪を引かれて、その後しっかりとした判断が出来なくなる事もあります。

本当に良い不動産屋はこの「時間をかける事によるリスク」もしっかりと伝えてくれます。

その中でしっかりと考えて購入の判断が出来るよう「的確な物件を複数紹介」「メリット・デメリットの説明 」をしてくれます。

こうした物件紹介、説明なしに只々購入の決断を急かしてくる不動産屋は良くないと思いますのでご注意を!!

■ まとめ

不動産購入時の不動産屋の選び方基準は

  • ①物件情報量の多さ
  • ②電話対応、訪店時の挨拶
  • ③希望条件ヒアリングの質
  • ④デメリットを伝えてくれる
  • ⑤購入の決断を急かし過ぎない

だと思います。

この点を注意深く見ていけば、その不動産屋・営業マンが「不動産屋の利益だけを優先しているのか」「自分の希望条件にしっかりと向き合ってくれてるか」が分かるのではないかと思います。

不動産は安い買い物ではなく、多くの方にとって一生に一度か二度の大きな買い物です。より良い不動産屋・営業マンから気持ちよく購入したいものです。

不動産購入時の不動産屋の選び方基準、少しでも参考にして頂けたら幸いです。